絵本「さんすうだいすき」で幼児期から数学的センスを身につけよう

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遠山啓(とうやまひらく)著書の「さんすうだいすき」ってどんな絵本?

幼児向けの算数の絵本を探していると真っ先に出てくる『さんすうだいすき』

この本は全10巻あり、絵や図を楽しみながら自然と算数の概念が身につけられるベストセラー知育絵本。

『さんすうだいすき』っていいって聞くけどどんな内容なの?

どんなふうに活用できるの知りたい

という方のために、まとめました

この記事では、

  • 『さんすうだいすき』の10巻分のそれぞれ内容
  • 活用方法
  • 口コミ

をまとめます。

ちみみ

購入時の参考になれば嬉しいです!

目次

さんすうだいすきとは?

『さんすうだいすき』は3歳くらいから、小学校低学年向けで、

算数の土台となる基礎を作ることができる絵本です。

このシリーズの特徴は、日常生活の中で数学的な考え方を自然に身につけられるように、

身近なテーマや物語を通して算数を楽しく学べる内容になっています。

図やイラストが豊富で、子どもの好奇心を引き出しながら理解を深める工夫がされているので

こどもが将来算数に苦手意識を持ってほしくない!

と思っているパパママに人気のシリーズ。

数学への興味を育てる入門書として、教育現場や家庭で広く活用されています。

ちなみに1982年に刊行されたものを復刊したもので、2012年以前に発売された『さんすうだいすき』はぽるぷ出版のものです。現在は日本図書センター出版。

復刊されるにあたり、

  • 誤字脱字
  • 現代に不適切な表現
  • 時代を経て分かりにくくなった表現

こういったものは修正されているので

昔からある本ですが、現代の子供にも安心して読み聞かせ出来ます。

中古で購入する際には、出版時期をチェックしておきましょう!

著者の遠山啓(とうやまひらく)ってどんな人?

著者の遠山啓(とうやまひらく)さんは、日本の数学者です。

数学教育の分野で名高く、

「水道方式」という初等教育で計算規則を教える方法を考案する等の実績をもつ数学界では著明な方。

この方が、子供向けにさんすうの導入として作った絵本が『さんすうだいすき』シリーズにあたります。

他に小学生向けに『算数の探険』や、親向けにわかりやすく水道方式に関して説明した本などもあります。

著:啓, 遠山, イラスト:春男,伊沢, イラスト:なおき,庭, イラスト:猛,ゴトー, イラスト:郁雄,西村, イラスト:光雅,安野

そんな数学界の第一人者である遠山啓さんが書いた『さんすうだいすき』の本の内容と魅力を

実際のページを見せつつ1冊ずつ紹介していきますね!

出版社から掲載許可を得ています。

さんすうだいすきの内容

全巻持っているので、全10巻それぞれの内容を紹介していきます。

さんすうだいすきは1巻ずつバラで購入することも可能で

一気に買うと高いので、内容の把握やまずはどこまで買うか等の参考になればうれしいです。

さんすうだいすき1巻:どちらがおおきい?

対象年齢:3~4歳、全48ページ

1巻のテーマは

  • 大きい・小さい
  • 2個を比べてどちらが大きいか
  • 3個以上で大きさの順番
  • 長い・短い
  • 浅い・深い
  • 高い・低い
  • 厚い・薄い
  • 多い・少ない

などのいろいろな比較できるものについて触れられています。

さらっと不等号もでてきます

例えば、量の問題ではコップに入った牛乳の量をみて残りの量の多いものを当てるなど

パッと見ただけではわからない応用的な考え方が必要なものもあって結構面白いです。

瓶の方をみてコップの中身の量が分かるのは結構高度!

この本のいいところは、間違えたりわからない問題があったら家で実際にやって見せることができること。

日常生活に即したものがテーマになっているので、

この本をきっかけにして実生活で意識して見てみきっかけになるのも良いポイントです!

さんすうだいすき2巻:なかまあつめ

対象年齢:4~5歳、全56ページ

  • 同じ種類の仲間を集めて、集合を作る
  • 仲間外れを探して集合を分ける
  • 1対1で対応させてどちらが多いか少ないか

そうして分けたものを比較して

集合の要素の多少を1対1対応で比べることができるようになる絵本です

どうやって考えるといいかということもわかるようになってます

素人の私には正直『これがさんすう?!』と、最初思ってしまいましたが

調べてみると小学校1年生の算数の指導集にも書かれている

さんすうの基本となる考え方でした。

ちみみ

素人は信じて読んでおくに限ります。笑

さんすうだいすき3巻:かずってなんだ?(1) 0から5まで

対象年齢:4~5歳、全56ページ

3巻で、初めて数字が出てきます。

ワークのようにただ単純にこれが1です、2です、1はこう書きます、というわけではなく

数字の1とはなにか、何をもって1と表すのかということがわかるようになっていてさすがだなと思いました。

1~5までこのようなページがあります
ちみみ

絵の中から5個のものを探そう!とか子供は大好きでポイントを押さえているなと思いました。

また、なかなか説明が難しいゼロ(0)に関しても触れられているのもよかったポイントです。

  • 0~5までの足し算引き算
  • 前から何番目等の順序

にも触れられていて

一気に私たちの知っているさんすうの世界に入ってきた感じがします。

ちみみ

4歳の娘は特にこの巻が好きで何度も読んでます。

さんすうだいすき4巻:わける まとめる

対象年齢:5~7歳、全48ページ

わける(分析)、まとめる(総合)をテーマにした1冊。

「分析」は物事を部分に分けて考えること。 「総合」は分かれた部分を一つにまとめ上げて考えること。

この絵本で気になって調べて初めて知ったんですが、『分析』の対義語が『総合』って知ってましたか?

これも算数や数学の世界では重要で、データの活用に欠かせない考え方。

こう書いてしまうと難しく感じますが、絵本の内容は結構楽しめるもので

パズルのように当てはめていって考えられるので、4歳の長女はこの内容が好きで楽しんでいます。

徐々にマスが多くなっていきレベルが上がります

絵本指さしてやるのもいいのですが、印刷して当てはめていくとよりやりやすくて対象年齢以下でも取り組めると思います。

さんすうだいすき5巻:えあわせ でんこうニュース

5~7歳向け、全48ページ

方眼の要素で、ものの位置や場所をいってみよう!をテーマにした巻です。

  • 上下、真ん中
  • 左右、真ん中
  • 真ん中の真ん中
  • 方眼の座標(絵・色・文字)

位置関係を言葉で言ってもらうと意外と難しいのか詰まったりして

なかなか読み応えのある巻でした!

(3,5)など平面座標の基礎的な考え方も出てきます。

急に算数というか数学的な内容で驚きましたが、座標も色や文字を当てはめて考えると暗号みたいで面白く

これはハマる子が結構いるだろうなと感じました!

ちみみ

私も子供のころにこんな風に座標と出会いたかった!

さんすうだいすき6巻:かずってなんだ(2)6から99まで

5~7歳向け、全56ページ

6巻では

  • 6~9までの数
  • 二桁の数
  • 9までの足し算と引き算
  • 位取りの原理
  • 10の補数

を扱っています。

繰上りはないですが、7-3など片手では収まらず、5を崩す数が出てきてレベルが上がってきました。

最初は簡単な1~9までの足し算・引き算に触れた後に、

10~99まで徐々に大きな数に広がっていきます。

10の歩数の考え方も出てくるので、計算に取り組みたい方は先に読んでも良いかと思います。

さんすうだいすき7巻:くりあがりくりさがり

6~7歳向け、48ページ

7巻では、ついに繰上り・繰り下がりが出てきます!

  • 繰上りのある足し算
  • 引き算を縦書きでやる(筆算)
  • 2桁の足し算、引き算
  • 繰り下がりのある引き算
  • 上からみた図 
  • 点つなぎ

こういった内容が出てきます。

計算が本格的になってくるので、ここで躓いたり面白くないと思ってしまう子も出てきそうな内容です。

しかしそれも考慮しているのか、点繋ぎや立体図形に関する内容も間に入っていて

これも7巻の内容です

子供が嫌にならない工夫もされているなと感じました!

さんすうだいすき8巻:おおきなかず 100から1000まで

6~7歳向け、64ページ

8巻では100~1000までと大きな数が出来ます。

10巻までの中で9巻とともに一番ページ数も多く、

3桁の足し算・引き算にかなり丁寧に書かれています。

1~100までは比較的日常でも触れる機会がある一方で、

幼児にとって3桁はあまりピンとこない様子で苦戦。

タイルをつくってあげたり具体物があるとより理解しやすくなるとこの本から学びました。

ちなみに100より大きい数は小学校2年生で扱いますが、そこで躓いてしまう子も多い単元。

ちみみ

100以上の数に幼児期に触れておくだけでもかなりメリットがありますね。

さんすうだいすき9巻:はかってみよう センチメートル・デシリットル

7~8歳向け、全64ページ

算数の中でも重要な概念の1つ『単位』について触れられている巻。

  • 水の量(dℓ、ℓ)
  • 長さ(cm、mm、m)
  • 長さの計算
  • 単位のはなし(歴史)
  • 重さ

こういった単位が出てきます。

単位の話はもちろん、大きさと重さは関係ない(大きくて軽い、小さくて重い)のような概念も学べて

はかりなども出てくるので、おもちゃの天秤など実際に揃えておくとさらに理解を深めやすいです!

さんすうだいすき10巻:かけざんをやろう

7~8歳向け、全64ページ

最後の10巻では掛け算に触れられています。

小学校では2年生で習う九九ですが、先に知っておいても損はないですし

九九の導入にピッタリの内容になっています。

  • かけ算の意味
  • かけ算の式の作り方
  • 九九の練習
  • 九九の歌
  • 0のかけ算

そしてこの巻のイラストは、『まついのりこさん』なので

子供自身もお!となる瞬間があったりしました。

さんすうだいすきの魅力

さんすうだいすきの魅力は

  • 絵本を読んでいる感覚で算数の概念に触れられる
  • 絵本だけどアクティビティがある
  • 算数を理解するための地頭を鍛えられる

です!

さんすうだいすきは物語があるわけではありませんが、自分で物語をつけて話したくなるような絵本の絵なので見るのも楽しいです。

ミッケの要素があるようなページもあったりするので、子供も楽しんでみてくれます。

問題を解く部分が結構あり、それもクイズに答えるような感覚で楽しめるので

大人の私からしても

ちみみ

算数って入り方によってこんなに楽しいんだ!

という感覚になりました。私も、子どもの頃に出会いたかった!

単純に暗記でこう覚える!みたいな内容は全くなくて、今後小学校に入った後の『さんすう』につながる、土台をつくれる魅力的な絵本です!

さんすうだいすきの取り組み・活用方法

さんすうだいすきの活用方法は

  • 絵本として読み聞かせる
  • コピーしてパズルっぽく問題を遊びながら解く

ことがおすすめ。

特に、4巻・5巻は印刷するとより遊びやすいです!

年齢によってはまだ理解が十分に追いつかないこともあるかもしれないので

子どもの発達段階をみて徐々に読みすすめていくのがおすすめです。

さんすうだいすきの口コミ

さんすうだいすきの口コミをまとめてみると

  • 未就学児がさんすうを学ぶのに、遊び感覚で入っていけるのがいい
  • 数字がわからないうちから数学の概念に触れられる
  • とても見やすく、わかりやすい
  • 色味はカラフルで、幼児の興味を引くのに十分
  • 最初は親も一緒に順々にページをこなしていくことをオススメする

こういった、絶賛の声が多かったです!

こどもが興味を示さなかった

というマイナスなお声もある一方で

最初は興味を示さなかったのに、1から読むと楽しむようになった等あるので

年齢的にまだはやかったとしても、時折ふれることで徐々に興味を示すこともあるので

家の本棚に常に置いておきたい絵本です。

『さんすうだいすき』で幼児期から算数大好きにしよう!

『さんすうだいすき』は、こどもが絵本で楽しみながらさんすうの概念を獲得できるとても考えられた本です!

勉強という視点でみると苦手意識を持ちやすく、躓きも多い算数ですが

できれば子どもには算数や数に親しみを持って楽しみながら、大好きになって欲しいですよね。

幼少期からさんすうだいすきを活用して、

算数の土台を作っていきましょう!

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